透過可逆圧縮コーデックのファイルサイズ・エンコード時間の比較
目次
要旨
LagarithでOk
はじめに
皆さんご機嫌よう。まいまいです。
この記事では動画素材・BB切り抜き素材の保管、合作の提出に便利な透過可能な可逆圧縮コーデックの比較を行っていきます。
比較するコーデックの要件は以下の通り
- 透過可能(アルファチャンネルの保持が可能)なコーデック
- 可逆圧縮のコーデック(本当に可逆圧縮になっているかは、書き出し前と差分合成し、トーンカーブ編集で差異がないことを確認)
- Aviutlで書き出し・読み込みが可能であること
比較に使用した動画は以下の三種
- アニメ映像(H.264, FHD, 29.97fps, 7.03MB)
- 実写映像(H.264, FHD, 29.97fps, 26.9MB)
- Aviutlで書き出した白黒砂嵐ノイズ(H.264, FHD, 29.97fps, 515MB)
比較に使用したコーデックは以下の通り
| コーデック名 | 配布サイト | 備考 |
|---|---|---|
| GlassValley Lossless | https://pro.grassvalley.jp/download/gv_codec_option.htm | |
| Lagarith Lossless Video Codec | https://lags.leetcode.net/codec.html | |
| UtVideo Codec | http://umezawa.dyndns.info/wordpress/?cat=28 | 無印とT2両者を比較 |
| VP9ロスレス | 可逆圧縮ではない?参考記録として。 | |
| Webpロスレス | ||
| 無圧縮 | 参考値 |
エンコードに掛かった時間とファイルサイズを比較します。
測定結果
- アニメ映像
| ファイルサイズ(MB) | エンコ時間(s) | |
|---|---|---|
| glassvalley | 804MB | 20.11 |
| lagarith | 331MB | 13.62 |
| utvideo | 682MB | 9.53 |
| utvideo T2 | 538MB | 7.77 |
| VP9 lossless mkv | 98MB | 231.7 |
| Webp | 311MB | 879.88 |
| 無圧縮 | 3574MB | 11.44 |

結果
ファイルサイズ:Lagarithが優勢
書き出し時間:UtvideoCodecが優勢
- 実写映像
| ファイルサイズ(MB) | エンコ時間(s) | |
|---|---|---|
| glassvalley | 1710MB | 23.56 |
| lagarith | 813MB | 17.89 |
| utvideo | 1085MB | 10.64 |
| utvideo T2 | 1055MB | 8.67 |
| VP9 lossless mkv | 493MB | 242 |
| Webp | 836MB | 727 |
| 無圧縮 | 3574MB | 12.19 |

結果
ファイルサイズ:Lagarithが優勢
書き出し時間:UtvideoCodecが優勢
- ノイズ
参考値として値のみ
| ファイルサイズ(MB) | エンコ時間(s) | |
|---|---|---|
| glassvalley | 2529MB | 28.29 |
| lagarith | 807MB | 23.59 |
| utvideo | 930MB | 20.74 |
| utvideo T2 | 974MB | 19.89 |
| 無圧縮 | 3574MB | 21.23 |
VP9ロスレスについて
色々調べたのですが、どうにもロスレスオプション付けて書き出しても可逆圧縮ではないファイルが書き出されてるっぽいんですよね。
差分合成してコントラスト強調すると映像が現れる(=元の動画との差分がある=可逆圧縮ではない?)、ということで参考値としています。
結論
ファイルサイズを重視するならLagarith
書き出し時間を重視するならUtvideoCodec
透過可逆圧縮の用途を考えるとLagarithを使えば良さそう。
可逆圧縮じゃなくてもいいならVP9は有力な候補になると思います。透過できるコーデック少ないからね。
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